2017年6月1日 | 戊戌だより
来る平成30年に嵯峨天皇宸翰勅封般若心経1200年戊戌開封法会をお迎えする祝縁をもって、「秘鍵大師全国ご巡錫」を執行致しております。
本年の3月7日に大覚寺に於いて、ご巡錫奉送式を行ったのち、3月10日より徳島教区にてご巡錫を致しております。
5月20日には、徳島県那賀郡にございます、端伝寺さま(大嶋正裕ご住職)に「秘鍵大師ご尊像」がご巡錫をなされました。
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端伝寺さまの本堂
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お祀りされた秘鍵大師さま
端伝寺さまでは、ご住職をはじめ参拝された皆さまと法会が行われました。
今後、中国教区では9月下旬~10月10日にかけてご巡錫なされ、また、福岡教区では、10月12日~10月16日にかけて、ご巡錫なされます。
2017年6月1日 | 戊戌だより, 新嵯峨野物語

「新嵯峨野物語」第二十七話が、月刊「嵯峨」6月号に掲載されました。
冒頭一部をご紹介致します。
第二十七話「苦悩する放縦不拘」
承和七年(八四〇)六月を迎えたある日のことです。右馬寮の広場で馬の調教をしていた在原業平へ、突然声を掛けてきた者がいました。振り向くとそこには、かなり高齢と思われる見慣れない老人が立っているのですが、その凜とした姿には、厳しい人生が刻み込まれているように思えます。
「在原朝臣業平。話がある」
不意の訪問客に茫然としている業平に、老人はぶっきら棒に言って表へ誘い出していきます。しかし出自の判らない訪問者でしたから、業平はどうしたらいいのかと戸惑っていると、それを察した老人は、
「但馬権守橘逸勢。折り入って話がある」
さっさと右馬寮から離れていきます。
続きは月刊「嵯峨」6月号にて掲載しております。
月刊「嵯峨」の詳細はこちらから。
2017年6月1日 | 戊戌だより, 新嵯峨野物語

「新嵯峨野物語」第二十六話が、月刊「嵯峨」5月号に掲載されました。
冒頭一部をご紹介致します。
第二十六話「時代を生きる野狂」
承和五年(八三八)の秋も深くなった十一月二十七日のことです。宮中の紫宸殿では皇太子恒貞親王(淳和太上天皇の第二皇子)の元服が執り行われ、仁明帝からは次のような発表がありました。「皇太子恒貞は立派な風姿を持ち、生まれつき性格が穏やかで宮城内で育ち、皇太子として宗廟(祖先のみたまや)の守りについている。幼稚を離れ成人となったので、良き日柄を選び初冠(成人式)をすることになった。恒貞は君臣・父子・兄弟・朋友の四礼を身に付けて元服し、優れた徳をますます明らかにし、先代を受け継ぎいよいよ栄えることになろう」(続日本後紀)
続きは月刊「嵯峨」5月号にて掲載しております。
月刊「嵯峨」の詳細はこちらから。