新嵯峨野物語

「新嵯峨野物語」第二話紹介

扉画像 (2)

「新嵯峨野物語」第二話が、月刊「嵯峨」5月号に掲載されました。
冒頭一部をご紹介致します。

 

 

平城天皇の皇太子となった神野親王は、朝廷が始動したばかりのある日から、
夜明けと共に春宮を出ると駿馬を駆って、お気に入りの嵯峨野の山荘へ向かわれるようになりました。
やがて訪れるであろうその時に備えて、先帝桓武天皇が辿ってこられた為政の足跡を、
振り返ってみようと考えられたのです。
そこにはかつて三代目の乳母として親王に仕え、侍読も務めたことのある笠朝臣道成という者に
協力してもらいながら、その日は二日目の作業をなさるおつもりでした。
親王がお着きになるのを待ち構えていた道成は、早速威儀を正すと、
「始めさせていただきます」
書見台を挟んで、昨日と同じように神野と向かい合っています。

 

続きは月刊「嵯峨」5月号にて掲載しております。
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