薄緑NEWS

開創1150年記念 特別展「旧嵯峨御所 大覚寺-百花繚乱 御所ゆかりの絵画-」

トーハクに、みやこの春が、おとずれる。

大覚寺寺号勅許(開創)1150年記念事業として、来たる令和8年(2026)に開創1150年を迎えるのに先立ち、令和7年(2025)に東京国立博物館にて特別展「旧嵯峨御所 大覚寺 -百花繚乱 御所ゆかりの絵画-」を開催し、優れた寺宝の数々を一挙にご紹介します。

なかでも、寺内の中央に位置する宸殿しんでんは、元和6年(1620)に後水尾天皇ごみずのおてんのうへ(1559-1635)入内じゅだいした和子まさこ(東福門院とうふくもんいん)の女御御所を後に移築したものと伝えられ、内部を飾る襖絵や障子絵などの障壁画は、安土桃山~江戸時代を代表する画家・狩野山楽かのうさんらく(1559-1635)の代表作として重要文化財に指定されています。本展ではこれらのうち120面を超える障壁画のほか、信仰の歴史を物語る歴代天皇による書や、平安時代後期の仏像を代表する明円みょうえん作「五大明王像」など、密教美術の名品も公開します。

 

みどころ①

華やかな障壁画100面を一挙公開

 

大覚寺に伝わる約240面におよぶ襖絵・障子絵などの障壁画のうち、123面を公開します(前期100面、後期102面)。華やかな空間をぜひご体感ください。

■重要文化財「牡丹図」・・・総長約22m!徳川秀忠とくがわひでただの娘で、後水尾天皇ごみずのおてんのう入内にゅうだいした和子まさこの御所を飾ったと伝わる襖絵。狩野山楽かのうさんらくの代表作。全18面一挙公開は寺外初。(通期展示)

 

みどころ②

天皇家ゆかりの「五大明王像」
5体そろって初めて東京に登場

 

■重要文化財「五大明王像」・・・明円みょうえん作。平安時代後期の仏像の最高傑作のひとつ。優美さと力強さが巧みに調和。(通期展示)

 

みどころ③

歴代天皇による優れた書の数々

 

大覚寺中興ちゅうこうの祖である後宇多法皇をはじめ、同寺にゆかりの深い歴代天皇の書(宸翰しんかん)をご紹介します。

■国宝「後宇多天皇宸翰 弘法大師伝」・・・後宇多法皇自らが高価な絹に記した、弘法大師空海の伝記。(前期展示)
■国宝「後宇多天皇宸翰 御手印遺告」・・・後宇多法皇が死の直前に書き遺し、自らの手形(御手印おていん)を押した21か条の定め。(後期展示)

 

みどころ④

清和源氏に代々継承された「兄弟刀」

 

大覚寺に伝わる「薄緑」および「膝丸」の伝承をもつ太刀と、京都・北野天満宮に伝わる「鬼切丸」および「髭切」の伝承をもつ太刀を、そろって展示します。

■重要文化財「太刀 銘 □忠(名物 薄緑〈膝丸〉)」・・・源満仲みなもとのみつなか頼光よりみつ義経よしつねらに継承されたと伝わる。(通期展示)
■重要文化財「太刀 銘 安綱(名物 鬼切丸〈髭切〉)」・・・源満仲から頼朝よりともらに継承されたと伝わる。(通期展示)

 

 

開催概要

展覧会名

開創1150年記念 特別展
「旧嵯峨御所 大覚寺 -百花繚乱 御所ゆかりの絵画-」

Special Exhibition Commemorating the 1150th Founding Anniversary of Daikakuji
Treasures of Daikakuji: From Imperial Villa to Buddhist Temple

会期

2025年1月21日(火)~3月16日(日)
※会期中、一部作品の展示替えを行います。
前期展示:1月21日(火)~2月16日(日)
後期展示:2月18日(火)~3月16日(日)

休館日

月曜日(ただし2月10日、24日は開館)、2月25日(火)

開館時間

午前9時30分~午後5時
※2月21日(金)以降の毎週金・土曜日、2月23日(日・祝)は午後8時まで開館
※入館は閉館の30分前まで

会場

東京国立博物館 平成館 (上野公園)
TOKYO NATIONAL MUSEUM (UENO PARK)

アクセス

〒110-8712 東京都台東区上野公園13-9

○JR上野駅公園口・鶯谷駅南口より 徒歩10分
○東京メトロ銀座線・日比谷線上野駅、東京メトロ千代田線根津駅、京成電鉄京成上野駅より 徒歩15分

*入館方法や観覧料等の情報は、確定次第、お知らせいたします。
*展示作品、会期、展示期間、開館時間、休館日等については、今後の諸事情により変更する場合があります。

■展覧会公式Instagram @daikakuji2025

■展覧会公式サイト https://tsumugu.yomiuri.co.jp/daikakuji2025/

■お問い合わせ 050-5541-8600(ハローダイヤル)

 

 

「大覚寺展」関連講座

“嵯峨天皇のいけばな”開催

大覚寺寺号勅許(開創)1150年記念事業の一つである東京国立博物館における特別展「旧嵯峨御所 大覚寺 -百花繚乱 御所ゆかりの絵画-」の開催に先立ち、よみうりカルチャー大手町スクールで、この展覧会の見どころと大覚寺、いけばな嵯峨御流の事前理解を深める公開講座が実施されています。

4回目の今回は10月6日、「嵯峨天皇のいけばな」と題して辻井華務長が講師を担当しました。

はじめに「自然への畏敬の念と草木を愛しむ嵯峨天皇の大御心」をテーマに講演。続くデモンストレーションでは「深山の景」と「庭湖の景」、「野辺の景」、龍頭鷁首舟の花器を使った作品を挿花し、雅な大覚寺の風景を表現しました。

次回は、写経体験「嵯峨天皇の祈り」~心の経をなぞる~をテーマに、11月30日に開催されます。

よみうりカルチャー大手町スクールのご案内

「旧嵯峨御所 大覚寺 -百花繚乱 御所ゆかりの絵画-」

大覚寺寺号勅許(開創)1150年記念事業の一つ、東京国立博物館で開催される特別展「旧嵯峨御所 大覚寺 -百花繚乱 御所ゆかりの絵画-」に先立ち、よみうりカルチャー大手町スクールで開催される講座をご案内いたします。

■  7月27日(土) 終了
 「大覚寺の歴史」
 大覚寺総務担当執行 岡村光真

■  8月24日(土) 終了
 「嵯峨天皇と大覚寺」
 京都産業大学名誉教授(法学博士) 所功

■  9月28日(土) 14:00~15:00
 「大覚寺の襖絵と狩野山楽」
 東京国立博物館学芸企画部博物館教育課教育講座室長 金井裕子

■10月  6日(日) 14:00~15:00
 「嵯峨天皇のいけばな」
 いけばな嵯峨御流華道総司所華務長 辻井ミカ

■11月30日(土) 14:00~15:30
 写経体験「嵯峨天皇の祈り」~心の経をなぞる~
 大覚寺教務担当執行 喜和田龍光

◆お申し込み
よみうりカルチャー大手町スクール
TEL:03-3642-4301
https://www.ync.ne.jp