戊戌だより

「新嵯峨野物語」第十話紹介

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「新嵯峨野物語」第十話が、月刊「嵯峨」1月号に掲載されました。

冒頭一部をご紹介致します。

平城天皇(現上皇)から譲位されて即位された若い帝は、何かと気ぜわしい日々に追われているうちに、体調を崩すことが多くなっていらっしゃいました。大同五年(八一〇)七月になったころのことです。嵯峨帝はまたまた体調を狂わせてしまったのです。朝廷は古来諸国の国魂を集めて祀っているといわれる、石上神宮へ使いの者を送って病の平癒を祈願させたり、百五十人という僧に七日間薬師法というものを行わせたりさせました。

帝から気力が失われて、朝廷に不安が広がっていた九月六日のことです。突然上皇が平安京を廃して、都を旧平城京へ移すと宣言されたのです。つまり都をもう一度元の都に戻す還都をするというのです。

 

続きは月刊「嵯峨」1月号にて掲載しております。

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