戊戌だより

「新嵯峨野物語」第十九話紹介

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「新嵯峨野物語」第十九話が、月刊「嵯峨」10月号に掲載されました。

冒頭一部をご紹介致します。

第十九話 「謎めく尚闈司」

弘仁十四年(八二三)九月のことです。淳和帝に朝廷の運営を託して、治国という重責から解放された嵯峨太上天皇は、平安宮からそれほど遠くはない冷然院へ移られて、自由な日常を楽しまれるようになられました。そんなある日のことです。藤原三守を通して、久しぶりに嵯峨院へ行幸するということを朝廷に連絡させたのです。院司からの報告でそれを知ることになった今上(当代の天皇)は、直ちに御輿の用意と警護の編成をするという返事をされました。ところが太上天皇からは、すぐにそれを固辞するという連絡をしてこられたのです。朝廷は太上天皇の身の上に危険なことが起こってはいけないと考えて、申し入れを受け入れてくれるように説得してくるのですが、それでもまったくそれを受け入れないまま、太上天皇は院の官人、女嬬たちに行き先を告げると、前駆、後駆などの警護もなしで愛馬に乗ると、冷然院から出ていかれるのでした。

続きは月刊「嵯峨」10月号にて掲載しております。

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