新嵯峨野物語

「新嵯峨野物語」第七話紹介

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「新嵯峨野物語」第七話が、月刊「嵯峨」10月号に掲載されました。

冒頭一部をご紹介致します。

 

桓武天皇の崩御を受けて、皇太子の安殿親王は践祚して平城天皇となられましたが、先帝の遺言によって、その皇太子となられた神野親王は、昨日笠道成との作業を終えて春宮へお戻りになられると、にわかに自分の立場ということについて、考え始めていらっしゃいました。
(いよいよ朝廷を担われるのです。これまで多くの日嗣皇子様が辿られた、悲しい道だけは、どうか辿るようなことがありませんように…)
別れ際に道成が進言してきた言葉が甦ってきて、終日そのことが頭から離れなくなってしまっていたのです。
皇太子となることについては、先帝の遺言であったということが重くのしかかってきたことがあって、何の抵抗もなく引き受けたのですが、果たしてそれでよかったのかと、気にかかり始めてしまっていました。

 

続きは月刊「嵯峨」10月号にて掲載しております。

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