新嵯峨野物語

「新嵯峨野物語」第六話紹介

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「新嵯峨野物語」第六話が、月刊「嵯峨」8月号に掲載されました。

冒頭一部をご紹介致します。

 

平城天皇の皇太子神野親王は、その日も夜明けとともにお住まいの春宮を出られると、
馬寮の用意した駿馬を駆って、お気に入りの嵯峨野の山荘へ向かわれました。
やがて為政の要となる日のために、先帝の為政の足跡に学ぼうと決心なさってから、
その日は六日目になっていたのですが、神野の企てに協力する尚侍の笠道成はいきなり、
「先年、駿河国の不二山がかなり大きな噴火をいたしましたが、足柄道が塞がれてしまったということでございますね」
ごく日常的な話題を取り上げてきました。
あまり突然のことで、神野は戸惑ってしまわれ、兎に角知っていることで話を合わせていらっしゃるしかありません。
「昼は噴煙が上がりあたりは暗く、夜は火花が天を照らすというほどであったということだな」

 

続きは月刊「嵯峨」9月号にて掲載しております。

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