Team Usumidori
~薄緑(膝丸)公式HP~

結縁アーカイブ
刀と人が結ぶ永遠の絆
太刀「薄緑(膝丸)」結縁プロジェクトとは

平成30年、京都国立博物館にて開催された特別展『京のかたな』に先立ち行われた、京都の古社寺に伝わる刀剣の再調査により「太刀/薄緑(膝丸)」は、これまで《太刀 銘 █忠》のものとされ納められてきた刀箱が、別の刀の箱だったことが判明いたしました。またGHQの監査対象刀剣であったため、白鞘には当時の「儀式用刀剣証明書」申請時の貼紙がそのまま残り、経年劣化により鞘の合わせ目も割れていることが判明しました。これらの調査報告を受け、大覚寺では、現在行っております「大覚寺所蔵文化財保存修復事業」の一環として「太刀/薄緑(膝丸)」の修復を決定。白鞘、鎺、外箱の新調を進めるにあたり、令和2年4月より「勧進」によって浄財を募る運びとなりました。
勧進とは、社寺や仏像の建立、修理などのために広く人々に、それが善根功徳になると勧めて金品の寄付を募ることです。
また、勧進への参加について、「結縁」という形で皆様に「薄緑(膝丸)」とのご縁を結んで頂き、その証を未来に残したいと考え「太刀『薄緑(膝丸)』結縁プロジェクト」を立ち上げました。
結縁者のご芳名は、白木の刀箱・巻子に記し、刀身とともにお納めいたしました。
令和2年秋、大覚寺第64世門跡 尾池泰道大僧正猊下御導師のもと、大覚寺にて結縁法会を奉修。引き続き大覚寺秋季名宝展にて新調した一式を展示し、結縁プロジェクトの完成披露といたしました。
なお、当プロジェクトに要した経費の残金は「大覚寺所蔵文化財保存修復事業」に充当させていただき、主に、平成30年台風第21号による文化財被害の修復に充てさせていただきます。
勧進いただきました皆様を始め、修復に携わっていただいた皆様、そして名宝展に訪れていただいた皆様に厚く感謝申し上げます。