刀箱にお名前を載せられた寄進の方々を10月12、13日両日に招待し、4座にわけて結縁法会を執り行いました。
法会では読経の流れる中、参列者に智剣加持を行った後、修復スタッフをご紹介し、結縁プロジェクト顧問の京都国立博物館 学芸部 末兼俊彦主任研究員より当プロジェクトの総括をしていただきました。
参列者はその後、結縁プロジェクト完成披露展に先がけて「薄緑(膝丸)」を間近で内覧し、新調した刀箱、鞘、鎺、箱覆のお披露目に立ち合い、通常非公開の正寝殿「剣璽の間」、庭湖館「北庭」などをご鑑賞いただき、盛会に終えることができました。
長年、太刀「薄緑(膝丸)」は異なる刀箱に収められており、経年劣化による刀身のくすみとともに、鞘に割れ目も見受けられ、「刀箱及び白鞘の新調をし、より適切な管理を」との末兼氏のご提案からこのプロジェクトは始まりました。ご参加いただいた皆様には「薄緑」を始めとする大覚寺所蔵文化財の護持にご協力いただき、深いご縁を結んでいただく企画となりました。
末兼氏には、結縁プロジェクト顧問として立ち上げより修復に至るまでご教示いただき、無事完遂することができましたことを感謝申し上げます。
最後に、このプロジェクトに関わってくださいました多くの方々に厚く御礼申し上げます。