戊戌だより
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「新嵯峨野物語」第十六話紹介

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「新嵯峨野物語」第十六話が、月刊「嵯峨」7月号に掲載されました。

冒頭一部をご紹介致します。

第十六話 「未曾有の危機に学ぶ」

平城時代では禁止されていたことなのですが、旱魃による被害の広がりということについて、嵯峨帝は即位以来富裕な農民の持つ稲を利用して飢えた者たちに貸し与え、機会がきたら返させるということを行って、何とか危機を乗り越えてこられましたが、先年のように飢饉と疫病が重なってしまうと、飢民の救済と税の免除を行ってきたために、国の財は減少してしまって、帝をはじめ為政者たちは追い詰められていたのです。朝廷は畿内の富豪の蓄積されている稲を調べ上げ、それを困窮する者に貸し出して、秋の収穫時に返済させるようにしたり、そうした朝廷の要望に応えて協力してくれた富豪たちには位を与えるというようなことで報いて、何とか危機を乗り越えてきたのでした。

続きは月刊「嵯峨」7月号にて掲載しております。

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