戊戌だより

高円宮妃殿下のお成り

 

この門外不出の嵯峨菊の伝承のようすを、直接、大覚寺でご覧になりたいとのご希望により、平成二十六年十一月二十五日、高円宮妃殿下がお成りになられました。
大覚寺宸殿の特別会場において、辻井ミカ華務長による嵯峨菊を使った嵯峨御流華道のデモンストレーションをご覧になられた後、嵯峨菊会幹事・清水幸雄氏、同じく若狭五十鈴氏より嵯峨菊の伝承や栽培の苦労談をお聞きになられました。つづいて黒沢全紹門跡猊下、服部精村宗務総長のご案内により、心経前殿にご入堂され、高円宮憲仁親王殿下のご尊牌にご献香。さらに、心経殿の前にて服部宗務総長から、平成三十年の勅封般若心経一二〇〇年戊戌開封法会ならびに嵯峨御流創流一二〇〇年についての説明をお聞きになられました。
このように、皇室の方のお成りのようすを拝見しましても、大覚寺が旧嵯峨御所として皇室とのご縁深い事実が垣間見えてまいります。
この度の高円宮妃殿下の大覚寺お成りは、来る平成三十年への良き励みとなったように思います。

※嵯峨菊会も、この度の戊戌記念推進事業における協力団体として大切な存在であります。

 

嵯峨菊をご観覧になられる妃殿下

嵯峨菊をご観覧になられる妃殿下

花衣桁に嵯峨菊を挿花

花衣桁に嵯峨菊

 

 

 

 

 

 

 

嵯峨天皇が愛された嵯峨菊

お成り001ご存知でしょうか。旧嵯峨御所大本山大覚寺には、門外不出とされる秘花『嵯峨菊』が伝承されております。
このお花は、嵯峨天皇さまがこよなく愛でられたと伝わるもので、大覚寺の位置する京都の北嵯峨地方の気候風土でしか美しく調うことが出来ないと言われています。
このお花の伝承のために「嵯峨菊会」という護持会が大覚寺の運営でなされておりますが、会員の方々も真剣にこのお花の伝承と護持にご協力くださっています。