戊戌だより

ご法縁結び式

戊戌だより第3号用

平成三十年の戊戌開封法会の期間に全国の大覚寺派末寺檀信徒の方々・いけばな嵯峨御流門人の方々、さらに全国からの参拝者をお迎え申し上げるために、現在さまざまな企画を試行いたしております。

中でも、真言密教の特徴たる結縁灌頂を、より現代的に限られた時間で入壇していただけますように、教学研究室と教学課でさまざまに協議し、名称も「ほとけさまとのご法縁結び式」として、特に大覚寺の名宝「五大明王」(鎌倉時代)のご宝前にてお勤めできるようにと考えております。本年夏には京都市観光協会の募集による一般参拝者に対して開壇し、今後より内容を精錬して行く予定です。

「新嵯峨野物語」の連載お知らせ

平成二十六年九月三日の戊戌記念事業推進委員会で経過報告を行い、鋭意企画推進しておりました記念出版事業の一つが決定いたしました。
大覚寺と深い縁ある京都嵯峨芸術大学の客員教授であられる、藤川桂介先生による「新嵯峨野物語」を月刊『嵯峨』で小説連載いたします。
この小説の挿絵には同じく京都嵯峨芸術大学客員講師の漫画家・睦月ムンク先生をお願いいたしております。プロの漫画家にお願いすることで、後々には一般書店でも販売できるレベルのコミック、または布教冊子として独立させる等の可能性も図れるようにという意図です。
また、小説に登場する景勝地や寺社仏閣などを、京都嵯峨芸術大学とのコラボレーションによって紹介ページ作りを行い、それによって京都嵯峨芸術大学関係者にも月刊『嵯峨』を広く手に取っていただけるよう企画進行中です。
また、これとは別に戊戌開封法会の成満の後は、記録として紀要の編集も行う予定です。

嵯峨菊とは

sagagiku001嵯峨菊は、嵯峨天皇がその気品ある姿と香りを好まれ、この独特の古代菊を、永年にわたり王朝の感覚を持って育成し、一つの型に仕立て上げられた風情と、格調をかねそなえた菊が大覚寺「門外不出」の嵯峨菊です。この菊の仕立ては一鉢に三本仕立てとし、長さは約二メートルに育成いたします。これは殿上から鑑賞されるために高く育てているのです。
花は、下部に七輪、中程に五輪、先端に三輪で「七五三」とし、葉は下部を黄色、中程は緑、先端を淡緑と、四季を表しています。花弁は、糸状で五十四〜八十弁程、長さは約十センチの茶筅状が理想とされます。淡色の花々が色とりどりに美を競い、格調高い香りを漂わせています。